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何も起こらない日々の日記


by nekomama44
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義経 第14回 さらば奥州

平泉では藤原秀衡(高橋英樹)と義経が草笛を吹いている。秀衡は嫁を取り子が出来、孫が出来て家がなる。我が家も3代がこの地に根付いたと説教する。

都では、源頼政(丹波哲郎)親子の裏切りを平宗盛(鶴見辰吾)が清盛(渡哲也)に報告する。宗盛曰く、先の乱でも頼政は源氏を裏切ったのだから、裏切ることにかけては天下一と。まるで人事のようなおしゃべりに袖をビシバシ言わせて「頼政め!」と怒る清盛。最近の清盛はテンションが上がってきたぞ~。呆然と見送る宗盛と下に控えていた河童童子の麗子像となっている長髪の五足(北村有起哉)。

頼政追討に出陣したのは平知盛(阿部寛)と重衡(細川茂樹)兄弟だった。園生寺に身を隠していた頼政親子は奈良の興福寺へ移る途上、宇治の平等院に陣を敷いた。息子仲綱(光石研)は、以仁王(岡幸二郎)を逃がし、平家の軍勢をしのいでいる内に興福寺の僧兵が来るかもしれないと言う。そこへ平家の軍を率いて知盛らが現われ、何だかよろよろしている(息子に支えられて登場した)頼政に「頼政殿、降服なされ。さもなくば討たねばなりませぬ。」と勧める。前回もそうだが、知盛は頼政をやけに大切にしており、この期に及んでもまだ「頼政殿」と親しみと尊敬の念が見える。「本望にござる。」と返す頼政。しかしその「かかれぇ~」の号令は何だか気が抜けたような声だ。(顔は力が入っているのだがこの声にはへなへなしてしまった。)これを聞いた知盛は矢をつがえ頼政を射る。肩甲骨下あたりに矢が刺さり「さらばじゃ~」と去っていく頼政。声に力がなく、去っていく全身シーンもなかった丹波、大丈夫だろうか。感に堪えた表情の知盛。堂の阿弥陀像の前で既に死んで横たわっている頼政、そして「父上」と言いながら自害する仲綱。ここに平家討伐の頼政親子の企てはついえたのだった。治承4年5月(1180)、頼政77歳だった。

以仁王は、奈良に逃げる途中、矢に当たり落馬し30歳で死亡。岡幸二郎、今回は台詞なく目をひんむいて死んでしまうだけの5秒程度の出演だった。この間「スタジオパークからこんにちは」では岡さんは、「以仁王」の死骸には首がなかったので本当は彼は生きているかもしれない。是非また出してという声が出れば出演もありうる」と言っていたが、すかさず黒田あゆみに「もう収録も終わっていますから」とすげなくされていた。実際に以仁王の遺体は別人の物で彼は生きていたという噂は当時もあったと文献にはある。また宇治の平等院にはその芝生の上に扇を置いて自害した頼政の墓がある。

頼政は歌人として有名で、最期の時も「埋れ木の花さく事もなかりしに身のなる果ぞ悲しかりける」(埋もれ木のように世間から見捨てられ花咲くこともない自分なのに、こうして挙兵しこのような結果に身を結んだことは何とも悲しいことだ」と詠み、腹に刀をあてその上にうつぶして刀に貫かれて死んだ。その首は家来が平家に取られないように石をつけて宇治川に沈めた。

鳥羽殿では、後白河法皇(平幹二朗)が丹後局(夏木マリ)に息子以仁王の死を慰めてもらっている。丹後局は院宣をくださなかったのは懸命だと言い、うなずく法皇。

5月30日、息子達を前に摂津福原の港の完成を告げ、帝や一門、公家を福原へ連れて行き、都を移すことを命じる。時子(松坂慶子)は、清盛を呼び出し、まさか本気で都移りをし、しかも準備の日数もおかず、まるで鳥が飛び立つがごとし、都人は父祖代々の土地を捨てねばならず人心がかえって落ち着かず、得心がいかないと詰問する。清盛は一門を守るためだと答える。時子は都が京都へ移って32代、380年余りと妙に具体的な数字を出してくる。神仏の祟りが恐ろしいと泣く時子。清盛は「遷都の事はいつかわかる時が来る」と遷都を強行する。6月2日、遷都が行われ都はごったがえすも、人々の表情は不安と諦めがにじみ出ていた。

遷都を聞いた義経たち。平家の権勢を示したいのだろうが、これでますます平家が図に乗ると話す藤原泰衡(渡辺いっけい)ら。しかし義経は以前清盛が語った「福原はわしの夢の都だ」という言葉が忘れられない。

夜、清盛の寝所に大量の鼠発生。突然湧いて出る炎の中の頼政、以仁王、
西光法師(向雲太郎)、藤原成親(森源次郎)。皆、清盛によって殺された者たちだ。「おのれ、物の怪」と刀をふりかざすが亡霊は斬られることなく消える。そこへ現われた五足に口止めをする清盛。五足はこれは誰かが清盛を呪詛しているのでは、とつぶやく。思い当たる節がありすぎる清盛。

当時、都は飢饉に襲われ、人々はこれも清盛の強引な遷都のせいだと、憎しみや怒りを募らせていた。後白河法皇は、「いたましい」と嘆く。側近の大膳大夫信成(木村彰吾)は、かつての摂関家の屋敷は盗賊に襲われ雨風にさらされて朽ちていると告げる。丹後局は「まさに地獄でござります」と落ち着いて言う。「父祖が代々眠っておられる都を打ち捨てた。祟りじゃ、怒りじゃ」と怒る法皇は、もはや平家ではいかんのでは、と考え「まことにさいですなぁ」と相槌をうつ丹後局。

北条時政(小林稔侍)の元に以仁王の死の知らせが入り、政子(財前直見)は以仁王の令旨も反古同然だと言う。頼朝は(中井貴一)以仁王の亡骸に首がなかったので生きているという噂があると語る。政子は以仁王が生きているという噂は幸いだ、なら令旨も生きているということになると、父時政を説得する。頼朝は今、この令旨に賛同して挙兵したらどのくらいの兵が集まるかと尋ねる。50ほどの兵では大庭や伊東といった平家方の豪族と戦えないと考えるのだが、時政は三浦3000兵が見方につくはずと答え近隣の武者も立つと力強い。目を輝かせる政子。これを聞いて突然、以前以仁王から挙兵の催促があった時はお力になれなかった、しかし今、方々の力があれば千人力、万人力、伊豆守様の弔いのつもりで兵を挙げると宣言する。前回は流人の身だなんだと言っていた頼朝だが、三浦の3000兵が効き挙兵を決意。カットも正面、サイドと凝っていた。頼朝は以前、政子が「時を待て」といったのは周囲が平家打倒の機運が高まるのを待てという意味で言ったのだな、と尋ねると、政子は「思いの他、早かった」と答える。計算高い頼朝と腹黒く政治的な政子、嫌な夫婦だ。友達にはなりたくないな。二人の間で出陣姿の頼朝を見てニコニコしている政子の弟、北条義時(木村昇)が可愛い。

時政の兵は山木を討ち取った。頼朝挙兵を知った平家方の大庭景親(伊藤敏八)は梶原景時(中尾彬)と3000の兵を率いて頼朝に迫り石橋山にて合戦。三浦は前日の雨で遅れ、あえなく頼朝は敗退。洞窟に隠れている頼朝、時政ら6人。落ち武者狩りに「これまでか」と言う時政。「諦めてはならぬ」と諭す頼朝。そこへ梶原景時が現われ「勝敗が決した今、追い討ちをかける気はない。真鶴まで行けば土肥殿の船がある。夕闇にまぎれて山を降りろ」と頼朝一行を見逃す。石橋山の合戦、まったくと言っていいほど合戦の光景はなかった。北条の嫡男宗時の死なんて会話の中で出てくるのみ。頼朝が隠れたのも確か木の洞だったような気がするが、今回は頼朝ご一同様が隠れるため大きな穴となった模様。しかし切迫感がなかった。

頼朝敗戦の知らせは早速奥州へ。義経は「自分も駆けつけたかった」と悔しがる。命を惜しむ伊勢三郎(南原清隆)を怒鳴る義経。出発を秀衡が止めたことを恨んでいるか気にする泰衡に、義経は自分の身を心配してくれたのだから恨んではいないが、だがこんな時だからこそ兄の傍にいたかった、と言う。これを聞いた泰衡は「兄弟とはそうしたものかもしれませんな」。

木曽の義仲(小澤征悦)のもとにも頼朝挙兵の知らせが届き、自分も兵を挙げると言う義仲。目を見開いて頷く巴(小池栄子)。巴も義仲も鼻息が荒い。

頼朝挙兵の知らせは平家にも届いていた。知盛はやはり命をとっておくべきだったと言う。清盛は維盛(賀集利樹)を総大将に「父、重盛の供養と思って働くが良い」と頼朝討伐に出す。一方頼朝は真鶴から船で安房へ逃れ、勢力を盛り返し相模の鎌倉へと入った。このあたり地図だけで簡単に説明。

福原では、平家の女達が菊見の宴をしていた。領子(かとうかずこ)に安徳帝の様子を聞かれた乳母輔子(戸田奈穂)は、当初は乳母の務めが果たせるか不安だったが、今は成長が楽しみだと答える。そこへ現われた清盛と常盤の娘能子(後藤真希)に、明子(夏川結衣)と輔子はひそひそ。どことなしか意地悪そうな容貌の能子だが、「よろしくおみしりおきを」との挨拶にうなずく時子。そこへ夫重盛亡き後出家した経子(森口瑤子)が登場、喜ぶ時子。この菊の場面、これだけ菊を集め豪華にしているが、別になくても良いシーン。後藤真希の顔見世だけだった。これなら石橋山合戦にもうちょっと時間とお金をかけても良かったのでは。


義経は、秀衡に暇をくれと申し出る。源氏の血筋だと言う義経だが、秀衡は忘れよと言う。義経はこのままでは元服しても独り立ち出来ていない、これでは自分が何者かわからない、家来を持つ身としては家来を存分に働かしてやりたい、戦場で運も所領も切り開いて初めて大地に立てる、これが源氏の武士としての道だと思うと語る。秀衡はもはや止められぬと、戦支度を全部してあげる。結局、最後まで頼っている義経だった。佐藤兄弟
忠信(海東健)と継信(宮内敦士)も義経に続く。そこへ岡の上に見送りに出る秀衡。「そなたの帰る所はここだ。」妙に気に入っちゃっている秀衡だった。義経はまだ台詞がすべっているが、若武者の姿はお人形のようで絵になる。

平家は富士川の西側に迫っていた。頼朝軍は鎌倉を発っていた。兄のもとへ、義経は急ぐ。もうすぐ兄がいる、まだ見たことのない頼朝との対面を前に義経の胸はたぎっていた。

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義経:滝沢秀明
弁慶:松平健
伊勢三郎:南原清隆
駿河次郎:うじきひとし
喜三太:伊藤淳史
佐藤忠信:海東健
平領子:かとうかずこ
平時忠:大橋吾郎
平維盛:賀集利樹
平盛国:平野忠彦
藤原泰衡:渡辺いっけい
藤原国衡:長嶋一茂
木曽義仲:小澤征悦
巴:小池栄子
佐藤継信:宮内敦士
五足:北村有起哉
源仲綱:光石 研
以仁王:岡 幸二郎
平知盛:阿部寛
平明子:夏川結衣
平宗盛:鶴見辰吾
平経子:森口瑤子
平重衡:細川茂樹
平輔子:戸田奈穂
平能子:後藤真希
安達盛長:草見潤平
藤原忠衡:ユキリョウイチ
大庭景親:伊藤敏八
堀:徳井優
天野:真夏竜
土肥実平:谷本一
北条義時:木村昇
中原兼遠:森下哲夫
大膳大夫信成:木村彰吾
家貞:来須修二
西光法師:向 雲太郎
藤原成親:森 源次郎
真砂:辻葉子
木曽義高:富岡涼
牛若(回想):神木隆之介
藤原秀衡:高橋英樹
後白河法皇:平幹二朗
北条政子:財前直見
丹後局:夏木マリ
梶原景時:中尾彬
北条時政:小林稔侍
平時子:松坂慶子
源頼政:丹波哲郎
源頼朝:中井貴一
平清盛:渡哲也
by nekomama44 | 2005-04-17 01:35 | TV番組